2017-01-01から1ヶ月間の記事一覧

酔仙

大地震で岩手の「酔仙」の蔵元が被害を受けたというニュースを見た時、昔、上野の「岩手屋」でこの酒を初めて飲んだ時のことを思い出した。 それまでに飲んだことのない辛口の酒だった。

四季桜

昔、綜合社でアルバイトをしていた時、社員のK山さんが「四季桜」を飲む会に連れて行ってくれた。 会場は神田の「龍水楼」で、羊のしゃぶしゃぶを食べながら、小さい樽に入っている酒を試飲したのだが、酒は活きが良くて旨く、したたかに酔った。帰りに地下…

黍御飯と粟御飯

昔、幻想文学会の会長達と尻焼温泉に泊まった時、晩に黍入りの御飯が出て、翌朝は粟入りの御飯が出た(その逆だったかもしれない)。ほのかに黄色い黍御飯が気に入った。

ソーホーの鮑

昔、初めてロンドンへ行った時、店の名は忘れたが、一人でソーホーの広東料理屋に入った。旅行案内書に載っている高級店だった。 広い店内に客はわたしと、遠くの隅にもう一人、イギリス人とおぼしき髭の紳士がいるだけだった。 わたしは家鴨の冷製とアワビ…

カノカ汁

ブナカノカは橅の木に生える白い茸である。秋になると鳴子のあたりではモダツと共によく食べたが、数年前、食中毒事件があって、最近店屋などでは出さない。 彼岸の頃。東鳴子のツンちゃんの家で、このカノカの汁を御馳走になった。カノカと茗荷と豆腐と油揚…

サワモダツ

モダツという茸には、オカモダツとサワモダツがあるそうな。 サワモダツは沢の倒木などに生え、オカモダツより美味いという。 今朝、旅館で味噌汁の具にしたのを食べたが、今年は不作のようである。

南蝶食単 まえがき

人も知る袁枚の『随園食単』は味の書である。味覚を論じ、調理法を記す。交友のことなども少し書いてある。わが「食単」は印象の備忘録である。その時々心に残った食べ物を記すばかりで、無論美味かったものが多いが、ありきたりなものであっても、つまらな…

御挨拶&プロフィル

旧ブログから引っ越してまいりました。最初のご挨拶を再掲いたします。今年からはこちらでどうぞよろしくお願いいたします。 ≪御挨拶≫ インターネットを使って本の宣伝をしたいと思っていたが、機械を巧くいじれぬ吾輩にはユメのユメであった。このたび、小…