蔬菜の部

アマドコロ

山菜。三月末、瀬見温泉でアマドコロのおひたしを食べた。 それは庄内産のものだったらしいが、道の駅でも売っていたというから、瀬見のあたりでもそろそろ出始めたのだろう。 アイコを細くしたような緑の茎野菜で、ほのかな苦味がある。

赤目芋

子供の頃、お酉様の屋台でやつがしらと間違えて赤目芋を買ったら、筋っぽくて食べられなかった。 けれども、この芋もちゃんと煮れば美味い。 福建や台湾では赤目芋をつぶしてキントンのような「芋泥」にする。台北の「福園」で食べた芋泥には銀杏がポツリと…

蓮根

中国料理は油っこいものばかりだと思っている人が多いが、そうでない。 旬の蓮根を十分に煮て、ホコホコして、少し粘りがあるくらいにする。これを切って黒酢をかけただけというのも、立派な中国料理である。錦糸町の「天府酒楼」で食べたが、この料理は材料…

冬越し大根

山形の瀬見あたりで、春まで雪に埋めておいた冬越し大根は、見てくれは悪いが、甘くて美味しい,と瀬見温泉の鮨屋で聞いた。

蕗の薹

五月の連休に微温湯温泉へ来てみたら、そこいらじゅうに蕗の薹が出ている。もう花が開いているけれど、なるべく若い、たおやかなのを選んで採って来た。厨から味噌をもらい、ばっけ味噌にして食べる。苦いが、香りは上々だ。 これを下物(さかな)に「栄川」…

生栗

昔、韓国のソウルで伝統料理のフルコースを食べた時、生の栗が出て来たのをオツなものだと思った。 生の朝鮮人参の薄切りに蜂蜜をつけたのも良かった。

ぺしょら漬け

山形名物「ぺしょら漬け」は茄子の唐辛子漬けで、辛くて仲々美味い。 「ぺしょら」という名称と製法の起こりについては諸説あるが、多くはこじつけの類である。

カノカ汁

ブナカノカは橅の木に生える白い茸である。秋になると鳴子のあたりではモダツと共によく食べたが、数年前、食中毒事件があって、最近店屋などでは出さない。 彼岸の頃。東鳴子のツンちゃんの家で、このカノカの汁を御馳走になった。カノカと茗荷と豆腐と油揚…

サワモダツ

モダツという茸には、オカモダツとサワモダツがあるそうな。 サワモダツは沢の倒木などに生え、オカモダツより美味いという。 今朝、旅館で味噌汁の具にしたのを食べたが、今年は不作のようである。