赤ホヤと莫来

 昔、M氏とN君と北海道へ行った時、小樽の寿司屋で初めて赤ホヤを食べた。ケムール人のような姿のホヤだと思った。普通のホヤとは味がかなり違うが、これはこれで良い。
 「莫来」はこの赤ホヤとコノワタを合わせたものだが、こちらも美味い。

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「亀島」の泡盛

 日本堤にあった居酒屋「亀島」は小さな角店で、お婆さんが一人でやっていた。泡盛があり、昔風にラムネも置いてあった。
 生揚げを注文したが、いつまでも出て来ない。そのうち近所の豆腐屋が「遅くなってごめん」と言いながら、届けに来た。

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酔仙

 大地震で岩手の「酔仙」の蔵元が被害を受けたというニュースを見た時、昔、上野の「岩手屋」でこの酒を初めて飲んだ時のことを思い出した。
 それまでに飲んだことのない辛口の酒だった。

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四季桜

 昔、綜合社でアルバイトをしていた時、社員のK山さんが「四季桜」を飲む会に連れて行ってくれた。
 会場は神田の「龍水楼」で、羊のしゃぶしゃぶを食べながら、小さい樽に入っている酒を試飲したのだが、酒は活きが良くて旨く、したたかに酔った。帰りに地下鉄に乗り、気がついたらどこか遠い終点の駅にいた。
 私は会へ行く前に和泉屋で買ったベルギー・ビールをホームで開けて、ラッパ飲みしてから、乗り換えて、何とか家に辿り着いた。

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黍御飯と粟御飯

 昔、幻想文学会の会長達と尻焼温泉に泊まった時、晩に黍入りの御飯が出て、翌朝は粟入りの御飯が出た(その逆だったかもしれない)。ほのかに黄色い黍御飯が気に入った。

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ソーホーの鮑

 昔、初めてロンドンへ行った時、店の名は忘れたが、一人でソーホーの広東料理屋に入った。旅行案内書に載っている高級店だった。
 広い店内に客はわたしと、遠くの隅にもう一人、イギリス人とおぼしき髭の紳士がいるだけだった。
 わたしは家鴨の冷製とアワビを塩味で煮たのを注文した。いずれも非常に薄味で驚いたが、のちに香港へ行った時、同じような薄味だと思った。

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カノカ汁

  

 ブナカノカは橅の木に生える白い茸である。秋になると鳴子のあたりではモダツと共によく食べたが、数年前、食中毒事件があって、最近店屋などでは出さない。
 彼岸の頃。東鳴子のツンちゃんの家で、このカノカの汁を御馳走になった。カノカと茗荷と豆腐と油揚が入っていた。

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