書き下ろし餃子エッセイ『ギョウザとわたし 餃子和我』刊行のお知らせ

惑星と口笛ブックスより、書き下ろし餃子エッセイ、『ギョウザとわたし 餃子和我』、只今発売中。自信作也。

 

※湯けむりのあいだに異界を垣間見る名温泉エッセイ『幻想秘湯巡り』も惑星と口笛ブックスで復刊中です!(小三毛)

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渋谷の「長崎ちゃんぽん」

 昔、道玄坂の「旭屋」という蕎麦屋の角から横丁に曲がると、チャンポンの店があった。

 狭いが、サラリーマンなどで混んでいて、味は仲々良かった。

「中ざと」の柚焼酎

 根岸の「中ざと」では、暮になると、田舎から送って来る柚を切って、ほろ苦い柚焼酎をつくった。口当たりが良くて、その季節にはこればかり飲んでいた。

最上の鯨鍋

 瀬見温泉のあたりでは、塩鯨とミズと新ジャガイモを材料にして、味噌仕立ての鍋をつくる。旅館でも時々出る。ミズは盆の頃のが、春のミズよりも美味いという。皮を剥いて使う。

「台北飯店」の砂肝焼きビーフン

 再開発前の新宿南口にあった「台北飯店」は朝の五時までやっているので、新宿で遅くまで飲んだ人間が始発を待つ避難所だった。
 ここの「砂肝焼きビーフン」は、ゴウゴウと燃えさかる火でサッと炒めた歯ごたえのある砂肝が何とも美味い逸品だった。
 この店は、その後、調布の「調布銀座」に引っ越している。

門前仲町「大坂屋」の串煮込み

 門前仲町の「大坂屋」の串煮込みは、シロと軟骨とフワの三種類。甘辛い独特の味つけである。
 昔、道玄坂の「雪国」のおババが、ここの味を真似して煮込みをこしらえたことがある。といっても、串には刺さなかった。串に刺さない串煮込みはやはり今ひとつと思った。